クライミングという共通の趣味を持つ澤井夫妻は、4年前に東京から宮崎へ移住を決断。
その大きな理由となったのも“岩”だったそう。
側から見るお二人は、スイスイと波乗りをするように今を楽しみながら生きていて、いつも仲睦まじい姿にスタッフも癒されています。
今回は普段のお仕事について、そして大切な趣味やお二人の絆に迫ってみました。
ーー今日は、初めての夫婦インタビューです。どうぞよろしくお願いします。
澤井友洋さん(以下、洋)澤井友恵さん(以下、恵) はい、よろしくお願いします。
ーーまずはお二人の経歴を教えてください。では、友恵さんお願いします。
恵 現在はWebエンジニアの仕事をしています。東京にいた頃はSIer(エスアイアー)の会社で、SE(システムエンジニア)の仕事をしていました。
当時はどちらかというとプロジェクトマネジメントをすることが多かったです。5年間勤めた後に、宮崎に移住してきました。
移住後は宮崎の会社でWebエンジニアの仕事をしていたのですが、2018年にフリーランスに転向し、今は個人でWebエンジニアの仕事をしています。
ーーありがとうございます。友洋さん、お願いします。
洋 僕は新卒でアクセンチュアというコンサルティング会社に入りました。その会社ではシステム開発のプロジェクトマネジメントや新規事業の立ち上げに携わらせて頂きました。
4年前に妻と宮崎に移住してからもコンサルティングの仕事を続けていて、今も東京にはほぼ毎週通っています。だけどコンサル一本ではなく、もっと多様な仕事がしたいと思うようになり、エンジニアリングも始めました。Webシステムの開発などに携わってます。歴としては3年ほどとまだ浅いので、分からないことがある時は妻に質問しています。
現在の仕事の内訳としては、7割くらいがコンサルの仕事で残りの3割くらいが開発の仕事ですね。
ーーありがとうございます。友洋さんが「コンサル以外の仕事をしたい」と考えた時、開発以外の仕事も選べたと思うのですが、なぜ奥様と同じ開発のお仕事を選んだのでしょうか?
洋 もともと開発の仕事には興味がありました。コンサルの仕事だと自分で開発をすることはできなかったので、いつか自分でもやってみたいなという思いはあったんです。
そして移住後、友人と一緒に新しいビジネスを立ち上げることになった折に「自分でシステムを作れるようになろう」と思い取り組んだのがきっかけです。
あとは、エンジニアってリモートワークに向いている仕事というか。あまり場所を選ばない仕事だと思うので『宮崎で暮らす』という今の生活スタイルに合っていると思ったことも理由の一つです。
いつでも質問できる人(妻)が身近にいたこともありますし、自然な成り行きでそうなりました。
ーー東京から宮崎に移住した経緯を教えてください。
洋 クライミングがきっかけですね。
恵 移住前に何度かクライミングをしに宮崎へ足を運んでいたんです。その際に宮崎の気候や文化が合っていて住みやすそうだなぁと感じました。
ーー最初に宮崎に来たきっかけはお友達の紹介だったんですか?それとも岩がよかったからとか…?
恵 そうそう!宮崎の岩はホントに有名なんですよ。
ーーお二人とも関東出身なのに、どうして移住するまでの決断ができたのでしょうか?すごいなぁと思って。
恵 もともと、どこかに移住したいって話はしていたんです。いつかどこか地方に移住できたらいいねぇって。
洋 うん、そうだね。
恵 そんなときに、宮崎で「ビビっ」ときて。
洋 確かに、直感みたいな感じだったかな。
恵 だから、大決断をしたというよりは、流れとしてこうなったという感じですね。
ーーダメだったら戻ればいっか!みたいな…?
恵 そうそう!そういう感じで移住を決めました。
ーーお二人の馴れ初めも少しお伺いしてもいいですか?
恵 馴れ初めはクライミングと言えばクライミングかな?私が先にやっていたけど、夫ももともと興味があったみたいで。それがきっかけで仲良くなりました。
ーーえ〜!友恵さんの方が先だったんですね、逆かと思ってました。
恵 そうなんです。でも、あっという間に夫に追い越されちゃったんですけどね(笑)
ーーお二人は結構長いんですね。
洋 2011年から一緒にいるので、今9年目ですね。
ーーご結婚されてから何年目くらいで宮崎にいらしたんですか?
洋 割とすぐ、2年目くらいです。だから結婚生活としては宮崎に来てからの方が長いんですよ、東京より。
ーーATOMicaに最初に来たきっかけはなんでしょうか?
恵 最初の1回目は、なんだろう。一回くらい行ってみようか、という感じでしたね。
ーーもともと家以外の作業場を探してらっしゃったとか…?
恵 探すってほどじゃなかったかな、基本は家でいいと思っていました。でもせっかく新しいところができたみたいだから、一回くらい行きたいよねぐらいの感じで。
ーー初めての利用から、入会を決めるまでは?
洋 「週に一回くらい街中行く?」みたいな感覚で入会を決めました。基本は家でいいけど、気分転換になっていいかなと思って。
ーーお二人は家にいるときも一緒に作業すること多いですか?
洋 作業場所は一緒ですね、やってることは別々ですけど。
ーーATOMicaにいらした際も、隣同士に座って作業されてますね!(私、キラキラした眼差しを向ける)
洋 わざわざ遠くに座る必要もないかなって。
恵 あはは、そうだね。
ーーいつも仲良くて素敵だなって、カウンターから微笑ましく見させてもらってます。
恵 ありがとうございます。
ーーATOMicaに通い出して気に入っているポイントや、これがあったから通っているという理由はありますか?
恵 ATOMicaの空間は結構好きで。窓がおっきくて明るいし、広々とした室内やインテリアの雰囲気など、落ち着いていていいなって思います。
私はフリーランスなので基本は家での作業がメイン。在宅ワークだと、朝のきちんとした身支度や通勤の時間がないということをメリットに感じているのですが、その一方でこれでいいのかなぁなんて思うこともあるんです(笑)
ATOMicaに通うようになって、週に一回くらいはオシャレとメイクを楽しんで出掛けられているいうのはいい習慣ができたかなと思っています。
あとは、街中の美容室に通っているのでATOMicaでの作業の合間に行くこともあります。今は毎週金曜日に来ているので、街中の用事は全部その日に済ますようにしていますね。
ーーATOMicaに期待する点はありますか?
恵 もう少しいろんな方がいたらいいなと。
洋 今は、まだ人が少ないように感じますね、良くも悪くも。
ーーおっしゃる通りですね。ATOMicaの認知をもっと広げてより多くの方に利用していただけるようにがんばります!
ーーお仕事について、もっとお話聞きたいです。今後について、何か考えていることはありますか?
洋 移住後に二度ビジネスの立ち上げをしているのですが、また新しいことにチャレンジしたいと考えています。もうすでに動いてはいますが、自分たちのサービスを作りたいんです。
恵 そうですね、自分たちで作ったビジネスを成功させたいねということは、常々2人で話しています。
洋 ただ、毎日やらないといけない仕事もあるので、どうやって時間を作るかですね。なんでもそうですけど、思うようには進まない。
ーーお二人で会社を立ち上げる可能性もありますか?
恵 「会社を作る」と言うところは二人とも重要視していなくて。なにかプロダクトやサービスを作って世に出したいという思いはあるし、それを出していくに当たって会社が必要だったら作るかなとは思います。
今はまだ試行錯誤している段階ですね。基本的にはエンジニアリングができるので、何かしらITに関連したサービスにはなると思います。方向性は決まっているので友人含め三人で話をしてます、もっといろいろやりたいねって。
ーー友洋さんのお仕事は、今何本柱なのでしょうか?
洋 大きく分けると3本ですね。コンサルの仕事とエンジニアの仕事と、妻&友人とやってる新規ビジネスの立ち上げと。
ーー友洋さんはいろんなことを同時にできるタイプなのですね!すごいなぁ。
恵 あぁ〜、そうかもしれないですね。
洋 そうかもしれない(笑)
恵 エンジニアリングとコンサルティングは頭を使う部分が違うから、コンサルティングで疲れたらエンジニアリングでちょっとリフレッシュみたいな、きっとそんな感じなんじゃないのかな?
ーー友洋さんは、コンサル一本でやっていた時と今の感じはどちらの方が好きですか?
洋 今の方が好きですね。何をやってもいいから。でもそれはコンサルの仕事がどうこうっていうより、フリーランスっていう働き方が合っていたんだと思います。
ーーお二人が出会った頃からお互いにフリーランス願望があったのでしょうか?
恵 あぁ〜。いや全然。
洋 全然なかったですね。移住する際も、宮崎で就活しましたよ!
ーーそうなんですね!じゃあ、気付いたらこうなっていた…?
洋 そうですね。なので、フリーランスへの強いこだわりがあったわけではなく、例えばもし、前働いていた会社に宮崎支社があったら、そこで働いていたかもしれませんね。
ーーお二人は毎週末クライミングに出掛けてらっしゃいますね。週末のインスタのストーリーいつも楽しみにしています。
洋 そうですね、毎週行ってます。県内だったら日之影や延岡の比叡というところで、熊本・鹿児島・大分に行くこともあります。でも、10回中7〜8回は県内かな。
ーークライミングについて少し教えていただけますか?
洋 話が専門的で伝わりにくいかもしれません(笑)
ーーおぉ、では初心者にもわかるような内容でお願いします(笑)
恵 私たちがやってるのはクライミングの中のボルダリングという種類なんです。ボルダリングはロープなどを使わずに、下にマットだけ敷いて2〜5メートルくらいの高さの岩を登ります。
同じ岩の中にいくつも課題(ルート)が設定されていて、それぞれの課題に「級」や「段」のグレードがつけられているので、より難しいグレードの課題を登れるように日々トレーニングに励んでいます。
ーー級や段があるとは知りませんでした。お二人とも日頃からトレーニングに励んでいるとは素晴らしい。
恵 そうですね、特に夫はしっかりトレーニングしています。
洋 二人でクライミングジム(室内でクライミングができる施設)に通ってますよ。
ーーえ?お二人は一体どういうスケジュールなのでしょうか?!(驚)
洋 クライミングジムは平日の夜に行ってます。週に1〜2回ほど宮崎市内や都城のジムに通って、週末は遠出して岩に登る流れですね。
ーー友洋さんは毎週東京出張もある中で…!すごいです。
洋 出張中に、東京でクライミングジムに行くこともありますよ。
ーーお二人とも本当にボルダリングはが好きなんですね!
洋・恵 はい、とても好きです(笑)
ーー夫婦でそれほど打ち込める共通の趣味があるってすごく強みですね。そりゃあ、仲もいいよなぁって思っちゃう。やっぱり出会った時にビビッときたのでしょうか?(笑)
洋・恵 んー(笑)
洋 でも一目惚れって感じでもなくない?
恵 うん、でもないね。なんか友達から始まって徐々に仲良くなりました。
ーー美男美女夫婦なので一目惚れしてもおかしくないと思うのですが!
洋 そもそも「この人だ!」て、一目惚れしたことがないかもしれません(笑)
恵 確かに。でも、付き合ってしばらくしたら「あぁこの人と結婚するんだろうな」って思いましたけどね。
ーーその大きな要素はクライミングですか?
恵 クライミングもそうだし、全般的に気が合いましたね。一緒にいて居心地がよかった。ストレスがないんです。
ーー素敵…( ;∀;)
ーーお二人の今後の目標や夢を教えてください。
恵 クライミングの目標としては2段くらいのグレードをちょくちょく登れるようになりたいです。
洋 2段を登れる女性はあまりいないんですよ。
ーーこれからチャレンジしたい岩はありますか?
洋 ありますね、お互い。
恵 目標は常にいくつか設定しています。あのエリアならあの岩、みたいに。あっちこっちでトライしてます。常に繰り返しです。
洋 「先週はこの岩を登ったから、今週はあの岩チャレンジしたいなぁ」とか。お互いの希望をすり合わせて週末に行く場所を決めていますね。
ーーお二人のデート=岩ですね(笑)
恵 そうですね、完全にそう(笑)
ーーお仕事面はどうでしょう?
洋 仕事面でいうと、大きい夢ってないかもしれない。一年後は何が起きているか想像つかないので、その時々で面白そうなことをやる、という感じですね。
ーー夫婦揃って『常に“ 今 ”を楽しんでいる』ところが合っているように感じます。
洋 …そうかもしれない。んー。どうなんだろう。
恵 夫が言うように、人生における大きな目標はないかも。直近1年以内にしたいこととかはあるけど。
ーー常にその時の流れで二人の未来を作っているんですね。
洋・恵 うーん、どうでしょう(笑)
ーー言葉に表せない部分も、お二人の中では共通の認識として自然と絆があるんですね。いろんなバランスがちょうど良いように見えます。
ーー私、個人的にお二人が好きです。夫婦二人だけって、すごく憧れがあります。澤井夫妻の関係は本当に理想的。絆を感じるし、お二人を見ているだけで心が和みます。大人二人って楽しくないですか?
恵 楽しいですね。
洋 なんの計画もしてないので、未来はどうなってるかわからないけど、今のところはこのスタイルを楽しみたいって思ってます。
恵 そうですね、現時点では。
ーーこれからもぜひ、お二人らしいスタイルを楽しんでもらいたいです。本日はありがとうございました!
インタビュー・文・写真
ATOMica 黒木佑貴乃