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「chilink WORK SITE MINATOMIRAI」1周年記念イベントを開催

日産出身のトップランナーが語る、組織の壁を越える”越境”とキャリアのリアル

#ニュース#プレスリリース
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 ソーシャルコワーキング®︎スタートアップの株式会社ATOMica(本社:宮崎県宮崎市、代表取締役:嶋田 瑞生、南原 一輝、以下「ATOMica」)は、2025年5月28日に横浜・みなとみらいの「chilink WORK SITE MINATOMIRAI」にて、同施設の1周年を記念した特別イベント「越境Night − 組織の壁を越えて、未来のヒントを語り合う夜 −」を開催しました。

 本イベントは、日産自動車出身の卒業生によって構成されるコミュニティ「NAIS(Nissan Alumni Innovation Salon)(※)」との共催で実現し、株式会社INCJ代表取締役会長 志賀 俊之氏、シナモンAI会長 兼 CSDO 加治 慶光氏、株式会社資生堂 ブランド価値開発研究所マネージャー 中西 裕子氏が登壇。また、運営会社ATOMicaからは代表取締役Co-CEOの嶋田 瑞生・南原 一輝両名が参加し、ファシリテーターを務めました。

※NAISとは、自動車業界を飛び出し異業種で活躍する日産卒業生たちが、イノベーションやビジネスを通じた社会貢献を共通の価値観として活動するネットワーク型コミュニティです。

 当日は、大企業出身者・若手社員・学生など多様な背景をもつ参加者53名が訪れ、越境事例や体験談に耳を傾けながら、世代や業種の垣根を越えた活発な対話が行なわれました。


■イベント概要

イベントテーマ:越境ナイト - 組織の壁を越えて、未来のヒントを語り合う夜 -

実施日程:2025年5月28日(水)18:30 〜 21:00 

開催場所:chilink WORK SITE MINATOMIRAI

参加人数:53名


 本イベントは、「chilink WORK SITE MINATOMIRAI」の1周年を記念して開催されました。「居心地の良い空間で人と人がつながり、連鎖反応を起こす場所」というchilinkのコンセプトに基づき、今回のテーマには「越境」という言葉を掲げています。ここでの「越境」とは、立場や業界、世代の壁を越えて、多様な価値観や経験が交わり、新たな発見を生み出すことを指します。

 当日は、特別ゲストとして日産自動車の出身者をお招きし、組織の枠を越えたキャリアや働き方について語り合う時間を提供しました。

前列左から、シナモンAI 会長 兼 CSDO 加治氏、株式会社資生堂 ブランド価値開発研究所 マネージャー 中西氏、ATOMica Co-CEO 嶋田、株式会社INCJ 代表取締役会長 志賀氏、ATOMica Co-CEO 南原。

◆登壇者

株式会社INCJ 代表取締役会長/元 日産自動車 COO

志賀 俊之 氏

シナモンAI 会長 兼 CSDO/元 日産自動車 マーケティング・ダイレクター

加治 慶光 氏

株式会社資生堂 ブランド価値開発研究所 マネージャー

中西 裕子 氏

トークセッション内容

 当日は、今回のイベントテーマである「越境」にちなみ、異なる立場や多様な価値観をもつ人々が繋がる場として、「スナック」をモチーフにした空間を用意。照明を落としたリラックスした雰囲気の中で、参加者が自然に交流できるよう演出しました。

 イベントは、chilinkのコミュニティマネージャー2名によるオープニングから幕を開けました。

 トークセッションでは、日産出身のトップランナーや異業種で活躍するゲスト3名が登壇し、「越境とは何か?」という問いを起点に、それぞれの体験や価値観が語られました。また、運営会社のATOMicaからは特別な“ママ”が登場。同社代表の嶋田・南原の2名が、登壇者との掛け合いをユーモラスにリードしながら、会場全体を盛り上げていました。

・登壇者にとって「越境」とは

 トークセッションの冒頭では、登壇者それぞれにとっての「越境」が語られました。

 志賀氏は「越境とは、自分自身が作った殻を破ること」と語り、会社の中での常識が通用しない世界に飛び込んだ経験を語りました。肩書きではなく、自分のバリューで勝負することの重要性を強く実感したといいます。

 加治氏は「越境を意識したことがない」と述べ、常に自分が達成したいテーマを軸に行動してきたと話しました。何かを越えることは手段であり目的ではないと強調しました。

 中西氏は、「社外の人との連携を通じて、自社の技術の可能性を広げていくことが、自分にとっての大きな越境だった」と語り、研究と企業、生活の間を繋ぐ視点の重要性に触れました。


・「好き」からのスタートがキャリアの共通点

 3人に共通していたのは、「好き」という感情がキャリアの原点にあったことでした。

 志賀氏は中学生の頃から「将来は日産」と決めていたエピソードを披露。経営に携わりたいと思うようになったきっかけは、大好きな日産の業績が落ちていくのを悔しいと思ったからだと語りました。

 加治氏は「当時の就職ランキング上位の仕事に就いた結果、好きではない仕事を生業にできない人だと気がついた」と話します。小さい頃から好きだった車に関わる仕事ができた日産での期間は夢のようだったと語りました。

 中西氏も、物理化学への情熱からキャリアをスタートさせたといいます。「混ざり合わないものをどう混ぜ合わせるか」という研究に魅了され、その関心が化粧品業界へとつながったと明かしました。


・参加者の質問に対する、三者三様のリアルな回答

 トークセッション終盤では、参加者から寄せられた質問に登壇者3名が回答する時間が設けられました。

 「良いアイデアを思いつく方法を教えてほしい」という学生からの問いには、志賀氏が「環境を変えること。考える時間の長さではなく、場所を変えて同じテーマを考えるとはっとするアイデアが出てくる」と回答。

 また、若手会社員からの「越境による成果の出し方は?」という質問には、加治氏が回答。「普段交わらない人との接点がアイデアを生む。普段関わらない2人の人をうまく取り持つ人がいると価値をより発揮することができる」とchilinkという場の可能性を話しました。

 「好きを仕事にして苦労したことは?」という問いでは、三者それぞれの経験が語られました。志賀氏は、「自分のアイデアが理解されないときの苦しみは感じたが、忖度をせず情熱を持って取り組まなければ成果は出ない」と話しました。加治氏は、「変えられるのは未来と自分だけ。だからこそ、素敵な環境で過ごせることへの感謝を、フラストレーションを解消するエネルギーに変えてきた」と語りました。その話を受け中西氏は、「うまくいかないときは、自分に足りないスキルがあるのかもしれないと考えている」としつつ、「できることをやりきったと思えるよう、情熱をもって自分の思いを主張するようにしている」と語りました。

 三者三様のリアルな回答に、場内から共感の声が多数あがりました。

越境から始まる、次の一歩

 トークセッションの後には、参加者同士が立場や世代を越えて、思い思いの会話を楽しむ姿があちこちで見られました。

 事後アンケートでは、「普段仕事で接点のない方との対話が刺激になった」「越境は手段であり、課題に向き合うためのスタート地点だと気づいた」といった声が寄せられました。さらに、「イベントで出会った参加者同士で後日会うことになった」という声もあり、イベントが、参加者の思考や視野を広げるきっかけとなったことがうかがえました。

 chilink WORK SITE MINATOMIRAIは、「居心地の良い空間で人と人がつながり、連鎖反応を起こす場所」をコンセプトに、2024年5月9日に開業したオープンイノベーション創出拠点です。

 今後もATOMicaとchilinkは、多様な共創や対話が生まれる場として、人々が出会い、交わるコミュニティ作りを後押ししてまいります。

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